さる1月15日と16日の両日、東京の日比谷公会堂等に全国で交通事故防止活動を推進している指導者、表彰者など2,000人余が集うなどして、「第53回交通安全国民運動中央大会」が盛大に開催されました。
この大会は、交通事故防止・交通安全に係わる各分野の関係者が一堂に会し、決意を新たに一層強力な国民運動を展開することを目的に、(財)全日本交通安全協会が設立された昭和36年から毎年開催しているもので、全日本交通安全協会と警察庁が共催し、内閣府、文部科学省、国土交通省の後援を受けて開催しています。
今井敬・全日本交通安全協会会長あいさつ
第1日目は、東京・新宿区市谷本村町のホテルグランドヒル市ヶ谷に、全国で交通事故防止活動を展開している指導者など400人余が出席し、地域・家庭、交通安全教育、企業の3部会に分かれて分科集会を開催しました。
交通安全協会、交通安全母の会の役職員など、全国各地で交通事故防止活動を推進している130人余が出席。順天堂大学名誉教授の佐藤信紘先生が「心身の健康を保つ秘訣 ー交通安全に寄せてー」と題して基調講演を行った後、主要議題の「地域における交通安全活動の推進方策及び交通安全に果たす家庭の役割、特に高齢者と幼児・子供の事故防止」について7人から発表があり、警察庁と内閣府の担当者による指導助言後、全員で討議を行いました。
基調講演を行う佐藤先生
意見発表を行う河野和子さん（鳥取県、上）と
遊佐紀子さん（宮城県、下）
交通安全協会の役職員、警察官、県・市町村の職員、二輪車安全運転指導員、幼稚園・小・中・高校の教諭など130人余が出席。広島大学名誉教授の西山啓先生が「人びとの心に滲みる交通安全教育とは ー幼児から高齢者までー」と題して基調講演を行い、次に、主要議題の「主として幼児、小学生、中学生、高校生、高齢者に対する交通安全教育の在り方及び効果的な実施方法」について7人から発表があり、警察庁と文部科学省の担当者から指導助言後、全員で討議を行いました。
基調講演を行う西山先生
意見発表を行う松尾百香さん（長崎県）
企業の経営者、安全運転管理者、運転者、安全運転管理者組織の役職員など120人余が出席。日本自動車ジャーナリスト協会副会長の菰田潔先生が「エコドライブで交通安全 ー先読み運転で事故防止ー」と題して基調講演を行った後、主要議題の「企業における交通安全教育、交通安全活動の推進方策」について7人から発表があり、警察庁と国土交通省の担当者から指導助言後、全員で討議を行いました。
基調講演を行う菰田先生
意見発表を行う細萱千秋さん（長野県、上）と
新井宏昭さん（大阪府、下）
第2日目の本会議は、日比谷公会堂に秋篠宮同妃両殿下のご臨席を仰ぎ、国家公安委員会委員長などのご来賓、受賞者、前日の分科集会に出席した交通安全指導者など2,000人余が出席して開催しました。
午後2時、司会の中田薫元NHK放送博物館館長が本会議の開会を宣言しました。国歌斉唱、交通事故犠牲者に対する追悼の黙とうがあり、今井敬会長から「交通安全思想普及の国民運動を一層力強く推進する決意をここに新たにする」とのあいさつがあり、ご臨席の秋篠宮殿下からおことばを賜りました。
次いで、安倍晋三内閣総理大臣（杉田和博内閣官房副長官代読）、伊吹文明衆議院議長（司会者代読）、平田健二参議院議長（司会者代読）、古屋圭司国家公安委員会委員長から来賓あいさつがありました。
秋篠宮殿下からおことばを賜る
古屋圭司国家公安委員会委員長の来賓あいさつ
その後、表彰に移り、交通栄誉章・緑十字金章と同銀章受賞者の代表4人に対し、片桐裕警察庁長官から警察庁長官・全日本交通安全協会会長連名の表彰状が、今井会長から交通栄誉章が、それぞれ贈られました。
受賞者は、緑十字金章の交通安全功労者・優良安全運転管理者が107人、優良運転者が41人、緑十字銀章の交通安全功労者・優良安全運転管理者が367人、優良運転者が226人でした。
なお、緑十字金章・銀章受賞者の配偶者にも感謝状が贈呈されることになっています。
警察庁長官から表彰状が、今井会長から交通栄誉章が贈られた
続いて、交通安全優良団体44団体、交通安全優良事業所93事業所、交通安全優良学校50学校、優良交通安全協会58協会、優良安全運転管理者協議会48協議会の代表に、今井会長から表彰状が贈られました。
また、当協会と共催で交通安全年間スローガン等の募集を行うなど、長年にわたって交通安全事業を積極的に推進し、交通事故防止に多大な貢献をされた財団法人日本宝くじ協会と株式会社ニッポン放送に、今井会長から感謝状が贈られました。
交通安全優良団体等の代表に表彰状が贈られた
交通安全事業を推進している日本宝くじ協会とニッポン放送に感謝状が贈られた
次いで、交通安全年間スローガンと交通安全ファミリー作文の最優秀入選者の代表に内閣総理大臣賞が贈られました。
平成25年使用交通安全年間スローガンの最優秀入選者は、運転者に対するものが若林馨太さん（富山県、小3）、歩行者・自転車利用者に対するものが武藤正實さん（島根県）、こども部門がシャムウェイ 旺園さん（静岡県、小1）でした。
また、交通安全ファミリー作文の最優秀入選者は、小学生の部が片倉碧海さん（岩手県、小5）、中学生の部が小林そよ香さん（愛知県、中1）、一般(高校生以上)の部が鈴木恵美さん（宮城県）でした。
年間スローガン（上）、及びファミリー作文（下）の代表に
内閣総理大臣賞が贈られました
表彰が終わり、前日の分科集会でまとめられた部会報告に基づいて作成された大会宣言案を、明石博義全日本交通安全協会副会長が朗読し、満場一致で採択されました。
最後に、司会から閉会の言葉があり、第53回交通安全国民運動中央大会を終了しました。
