交通事故の死者数は、昭和27年に4,000人台となってから、以降年々増加し、昭和45年には16,765人と過去最多を記録しました。それ以降減少し、昭和51年には1万人を下回りましたが、昭和63年には再び1万人を上回りました。
しかし、平成8年には9年ぶりに1万人を下回り、平成14年には過去最多であった昭和45年の死者数の半減を達成しました。その後、平成15年には7,000人台に、平成19年には5,000人台に、平成21年以降4,000人台となって、平成28年に昭和24年以来67年ぶりに3,000人台となりました。
○人口当たりの交通事故死者数は、全体では減少傾向にあるものの、高齢者の占める割合は過去最高の54.8%。
○状態別死者数では歩行中と自転車乗用中が多く、類型別では正面衝突等(正面衝突、路面逸脱、工作物衝突)、横断中、出会い頭衝突が多かった。
○正面衝突等死亡事故については、年齢と共にハンドル操作不適や前方不注視(漫然運転等)による死亡事故が多くなる傾向があった。
○歩行中死者のうち法令違反あり死者数が62%を占め、特に高齢者の横断中死者数(走行車両の直前直後横断、横断歩道以外横断、信号無視)が多くなる傾向にあり、また昼間より夜間での発生が多かった。
○自転車乗用中死者のうち、法令違反あり(信号無視、一時不停止)が78%を占め、特に夜間、高齢者が事故にあう割合が高かった。
○二輪車は他の車両に比べて死亡事故率が高く、特に車両単独事故(工作物衝突、転倒)と車両相互では正面衝突の割合が高かった。
○飲酒死亡事故は22時から翌朝6時に発生する割合が高く、車両単独事故が過半数を占め、特に工作物との衝突事故の割合が高かった。飲酒場所は、飲食店で飲酒した事例が半数以上であるが自宅で飲酒したものも少なくなく、また飲酒してから一定時間経過後に死亡事故を起こす事例もあった。
全日本交通安全協会では、関係機関・団体と協力し、「世界一安全な道路交通を実現する」との目標の達成に向け、今後も引き続き、交通事故防止対策を進めて行くことにしています。
詳細は、警察庁のホームページをご覧ください。