○発生件数 43万601件(前年比4万1564件減、 8.8%減)
うち死亡事故 3449件(同181件減、5.0%減)
○死者数 3532人(同162人減、4.4%減)
○負傷者数 52万5846人(同5万5004人減、9.5%減)
近年、交通事故による死者数は減少傾向にありますが、致死率が高い65歳以上の高齢者の人口は年々増加しており、死者数全体に占める割合も高い水準で推移しています。このことが、全体の死者数の減少幅の縮小や、全体の致死率の上昇にもつながっているものと思われます。
○第一次交通戦争(ピーク:昭和45年・16,765人)では、運転免許保有者数や自動車保有台数の増加及び道路整備等を背景に、自動車乗車中や歩行者との事故が大幅に増加。その後、昭和54年には8,466人まで減少。
○第二次交通戦争(ピーク:平成4年・11,452人)では、第一次と同様の要因に加え、運転技能が不十分な若者の増加等を背景に、特に自動車乗車中の事故が増加。その後、一貫して減少傾向にあり、近年では高齢者人口の増加等を背景に交通事故死者数の減少幅が縮小傾向。
○現在推進中の第10次交通安全基本計画(平成28年度~平成32年度)では、「人優先」の交通安全思想の下、「平成32年までに24時間死者数を2500人以下とし、世界一安全な道路交通を実現する。」との目標を掲げ、各種対策を推進中。
年齢層別
○人口10万人当たりの死者数を見ると、65歳以上は65歳未満の3.3倍となっている。
○死者数に占める65歳以上の割合は、この10年間で7.2ポイント上昇し、55.7%と過去最高となっている。
○75歳以上、80歳以上の高齢運転者の免許人口当たりの交通死亡事故件数を見ると、いずれも増加しており、75歳未満の運転者の約2.4倍高くなっている。
状態別
○歩行中及び自転車乗用中の死者数の構成率が全死者数の約半数(48.4%)を占めている。これを主な欧米諸国と比較すると、我が国は全死者数に占める歩行中及び自転車乗用中の占める割合が高いことを示している。
○特に、65歳以上の歩行中死者は65歳未満と比較して、横断禁止場所や横断歩道付近での横断歩道を利用しない横断、車両等の直前直後での横断などの「横断違反」の割合が高くなっている。
○65歳以上の自転車乗用中死者の5人に4人、約8割に法令違反が認められ、特に、ハンドルやブレーキ等の操作不適が見られる。
○平成30年中の飲酒運転による交通死亡事故件数は198件(前年比6件減、2.9%減)で、20年前に比べ6分の1以下の水準まで減少している。
○未だに、2日に1件以上の割合で発生しており、特に30歳未満の若い世代に多い。飲酒の有無別の死亡事故率を見ると、「飲酒あり」は「飲酒なし」に比較して死亡事故のリスクが約8.3倍と高い。
○シートベルトの着用状況を見ると、特に、後部座席シートベルトの非着用時の致死率は着用寺と比較して高速道路で約9.2倍、一般道で約3.5倍高く、後部座席のシートベルト非着用時の危険性
●車内で全身を強打する危険性
●車外に放り出される危険性
●前席乗員が被害を受ける危険性
が明らかになっている。
○運転中の携帯電話使用等に起因する交通事故は近年増加傾向にあり、平成30年中は2790件発生し、10年前の2倍以上となっている。
詳細は、警察庁のホームページをご覧ください。