第46回交通安全子供自転車全国大会開く
長野県の高山村立高山小学校が初優勝

全国の小学校児童を対象とした「第46回交通安全子供自転車全国大会」が、さる8月3日に東京・江東区有明の東京国際展示場(東京ビッグサイト)で開催され、団体では長野県の高山村立高山小学校が初優勝しました。村立の小学校が団体優勝したのは初めての快挙です。(第46回交通安全子供自転車全国大会(予告)

また、個人では 干葉県松戸市立小金小学校の島原寿伸選手が優勝しました。

この大会は、競技を通じて児童に交通安全についての興味と関心を高め、交通知識を身につけてもらうことなどを目的として昭和41年から毎年夏に開催しており、今年で46回目を迎えました。

44都道府県の代表選手176人が出場

今年は、去る3月11日に発生した東日本大震災による被害が甚大な岩手県、宮城県、福島県の3県が出場を辞退したことから、44県176人の選手により全国大会が行われました。

岩手県、宮城県、福島県の3県を除く44都道府県で開催された地方予選大会には1,199小学校(1,557チーム)が参加、地方予選大会で選ばれた706小学校(778チーム)によって都道府県大会が行われ、この都道府県大会で優勝した44チーム176人の選手によって、競技が行われました。

午前8時、東京ビッグサイト会議棟1階ロビーに選手、付添教師、関係者らが集合し、午前8時30分から競技の説明、指示等があり、午前9時から学科テストが始まりました。

学科テストは「自転車の交通安全ブック(自転車の安全な乗り方)」に示されている交通規則、道路標識・標示及び自転車の安全な乗り方について60問が出題され、30分で解答します。各選手の持ち点は600点で、176人中36人が減点ゼロ(満点)でした。

学科テストが終了し、実技テストを行う東棟第1ホールに移動して開会式、実技テスト、表彰式が行われました。

午前10時40分、選手たちが都道府県名と学校名が記されたプラカードを先頭に整列し、開会式が行われました。昨年団体優勝した沖縄県の石垣市立明石小学校から優勝旗の返還があり、同小学校にミニ優勝旗が贈られ、全日本交通安全協会の奥村萬壽雄理事長から開会あいさつがありました。

次いで、中野寛成国家公安委員会委員長からご来賓のあいさつ、塩田透審判長(全日本交通安全協会常務理事)から指示等があり、中野寛成委員長の「スタート」の合図で第一走者の選手がスタートし、安全走行テストが始まりました。

中野寛成・国家公安委員会委員長の「スタート」の合図で安全走行テストの競技が始まる

実技テストは、自転車の正しい乗り方と安全な走行を評価する「安全走行テスト」と自転車の乗り方の熟練度を評価する「技能走行テスト」で、使用自転車は24型、ヘルメットを着用して走行します。各選手の持点は600点で、安全走行テストが350点、技能走行テストが250点です。

なお、昨年まで実技テストの発走順は抽選を行って決めていましたが、今年から前回大会の団体優勝校の県代表校を先頭として、以下建制順に発走することになり、昨年優勝した沖縄県の石垣市立明石小学校(今年も沖縄県大会で優勝)から出走することになりました。

安全走行テストは、「信号のない交差点の右折と左折」「横断歩道の通過」「信号のある交差点の右折と左折」などのポイントで安全確認や右左折の合図、停止の合図等を正しく行っているか等をチェックする競技で、176人中91人の選手が減点ゼロでした。

技能走行テストは、「遅のり走行」「S字走行」「ジグザグ走行」「デコボコ道走行」等の課題を競う競技で、176人中11人の選手が減点ゼロでした。

競技が終了し、午後2時45分から表彰式が行われました。

表彰式では、団体優勝した長野県の高山村立高山小学校と個人優勝の島原寿伸選手(干葉県・松戸市立小金小学校)に、佐々木真郎・警察庁交通局審議官から警察庁長官、全日本交通安全協会会長連名の賞状並びに優勝旗(団体チーム)が、奥村萬壽雄理事長から優勝カップとメダルが贈られました。このほか、文部科学大臣賞、NHK会長賞、朝日新聞社賞が団体優勝チームと個人優勝者に授与されました。

また、団体10位までのチームと個人6位までの入賞者に奥村萬壽雄理事長から全日本交通安全協会会長賞が贈られました。

<主 催> (財)全日本交通安全協会、警察庁
<後 援> 内閣府、文部科学省、日本放送協会、朝日新聞社、全国連合小学校長会、 (社)日本PTA全国協議会、(財)日本自転車普及協会、(公財)日本交通管理技術協会、日本自転車軽自動車商協同組合連合会

団体優勝した長野県の高山村立高山小学校チーム。表彰式後、関係者を含めて喜びの記念撮影。

個人優勝の島原寿伸選手(干葉県 松戸市立小金小学校)に佐々木真郎・警察庁交通局審議官から連名賞(右)が贈られた

第46回交通安全子供自転車全国大会結果

団体

順位 都道府県 学校名 減点
優勝 長野県 高山村立高山小学校 60
2 山形県 尾花沢市立尾花沢小学校 70
3 沖縄県 石垣市立明石小学校 80
4 静岡県 浜松市立平山小学校 83
5 千葉県 松戸市立小金小学校 85
6 山梨県 北杜市立高根東小学校 86
7 京都府 亀岡市立千代川小学校 90
8 香川県 観音寺市立豊浜小学校 95
9 広島県 安芸太田町立上殿小学校 105
10 佐賀県 鳥栖市立基里小学校 110

個人

順位 氏名 都道府県 学校名 減点
優勝 島原寿伸 干葉県 松戸市立小金小学校 0
2 堀井草太 沖縄県 石垣市立明石小学校 0
3 西尾紅音 山形県 尾花沢市立尾花沢小学校 0
4 富澤明音 神奈川県 小田原市立桜井小学校 5
5 干川大智 群馬県 嬬恋村立田代小学校 5
6 小出祥平 長野県 高山村立高山小学校 10

学科テスト。60問が出題され、30分で解答する。176人中36人の選手が減点ゼロ。

実技テストは自転車の正しい乗り方と安全な走行についての安全走行テスト(上)と
自転車乗車の熟練度を評価する技能走行テスト(下)を行う

安全走行テスト。信号交差点

遅のり走行 (技能走行テスト)

選手、父兄、教員、交通安全協会等の関係者が競技を見つめる。

実技テストコース図(安全走行テスト・技能走行テスト)

実技テストコース図(安全走行テスト・技能走行テスト)
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